今のようにネット環境もなく、そしておいしいオカズ(?)も入手できなかった高校時代。
年齢的に、本屋でエロ本を買うこともかなわず、たまに父親が買って帰ってくる週刊○○といった雑誌のヌード写真を見つけて使う程度。
おまけにそういう写真は陰毛にすらボカシがかけられる程で、今の若者たちが平気で無修正高画質の動画を無料で視聴できている環境からはとても考えられない時代でした。
なのであとはもう妄想力を駆使して、同級生の制服の上から裸体を想像していたものです。
もちろん生身の女子の同級生には興味深々でした。
ずっと好きだった人もいましたし。
でも全く恋愛経験のなかった僕は、好きな女子を遠くから眺めることしかできませんでした。
なんとなくノリでLINE交換して気軽に異性と連絡できる現代がうらやましい。
そんな、高校3年の春。
僕はスポーツ系の部活に属していなかった代わりに生徒会の末端にぶら下がっていたのですが、生徒会の下級生の女子が話しかけてきたのです。
「先輩、趣味ってなんですか?」
「んー、そうね、洋楽聞くのとか、読書とか、ゲーセンとかかなあ。で、なんで?」
「ちょっと名前は明かせないんですけど、私と同じ2年で、先輩のことが好きな人がいるんですよ」
「うっそ、誰?誰?」
「いや、だから名前は明かせないんです」
・・いやそれ蛇の生殺しなんだけど。
それからしばらくしてから、別の下級生の女子から言われました。
「先輩って、デートするならどこに行こうと思います?」
「したことないからわかんないし、する予定もないし。で、なんで?」
「ちょっと名前は明かせないんですが、同じ2年で、先輩のことをすごく気にしてる子がいるんですよ」
「うっそ、誰?誰?」
「いや、だから明かせないんです」
・・いや明かしてよ!!
ちなみにそれから卒業するまで誰からも告白されることはなく、それっぽいそぶりを見せる女子もいませんでした。
一体なんだったんだあれは・・。
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