おっさんだとほとんど奇跡か偶然でしかありえませんが、無人島で生活しているというケースを除外すると、若い頃にはちょくちょくとエッチなチャンスが巡ってくるものです。
二十歳前の頃。
僕は会社では新人でしたが、ある日仕事が終わってぶらぶらと駅に向かって歩いていたら、職場の2歳先輩の女子が追いついてきて、一緒に歩きました。
その先輩はちょっとふくよかで、決して美人ではなかったし、性格もそんなにいいわけでもなかったのですが、とにかくおっぱいが大きかった。
その先輩が、横に並んで歩きながら言うのです。
「私さあ、今日が誕生日なんだよね。彼氏とか要らないんだけどさ、なんか寂しくてね。誰か寂しさを紛らわせてくれないかなあ」
そして僕の腕を掴んで、おっぱいをぐっと押し付けてきました。
今だったら、冗談だというオチの可能性はあるにしても、誘いに乗るところです。
ですがこの時僕はまだ童貞。
アダルトビデオは毎日見ていたしやってみたい盛りではあったものの、童貞の悲しさで、どう返答していいか分からなかったのです。
もちろん相手がとびきりの美人だったら違ったかもしれませんが、とびきりの美人が誕生日に予定がないはずない・・
で、攻撃を受け困惑しつつ歩くうち、僕は電車の駅に着いてしまい、
「あ、僕こっちなんで、お誕生日おめでとうございます」
とお辞儀して別れたのでした。
ああ、もったいなかった・・。
そのすぐ後のこと。
入社同期で1歳年上の、ちょっと性格がキツい女子がいました。
美人とかかわいい系ではなかったものの、胸は割とあり、そして先輩男子たちとよく飲みに行っている(そしてよくお持ち帰りされていたらしい)活発?な人でした。
ある同期会の終わりごろ、飲み屋のあちこちに散らばって駄弁っていた時にその女子と2人になり、その時
「あたしsucame君とだったらSEXしてもいいな。いま彼女とかいないんでしょ?」
と言われてしまいました。
その数年後だったら雰囲気を壊さない上手な返しや、あるいはそのままラブホに・・ということもできたでしょうけど、悲しいことにまだ童貞だったものでどう対応していいのか分からず、言い淀んでいるうちに飲み会が終わり幹事が「はいみんな〇円で!」と宣言して会話が終わってしまいました。
解散の時にはその女子は別の歳上男子にもたれかかっていて、後でそのままラブホへ行ったような噂を聞きました。
もっともその女子はメンタル的に不安定で、仕事中に急にキレ散らかすこともあり、この話の後に職場内で2人の男子と付き合ってこじれてもめていたので、変に関わらないほうが良かったのかもしれませんが、それでもワンナイトくらいしてみたかったなと思います。
それから数年後の話。
僕が会社から駅に向かって歩いていると、別の職場の顔見知りの女性が追いついてきました。
僕の干支一回り上の40歳の、ただし結構な美人の女性です。
並んで二言三言世間話をすると、突然
「私、今日が40の誕生日なんです」
と・・。
どう返答するのが正解か分からないままはあ、そうですか等と返事をしていると、
「今さらね。告白して付き合い初めて、映画を観たり食事をしたりして、それから手をつないでキスをして・・っていうのホントもう疲れちゃった。私、子供ほしいんだよね。お付き合いとかそういうのいいから、子供だけ作ってくれる男性いないかなって」
それって・・、いやまあSEXするだけならいいけど・・と思いつつ、でも相手の年齢がどうにもひっかかり(今だったら40歳なんて若いうちですが)、それでうまく返事できないでいると、
「ごめんねsucameさん!今の話は忘れて!じゃあね!」
と、それきりになりました。
僕にもっと勇気があったらなあ。
(悲惨な人生が待っていたかもしれませんが)
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