えりこが新人で僕の職場に入ってきた時、僕は入れ替わりに別の職場に配置換えとなり、元の職場の歓迎会兼追い出し会で顔を合わせたのが出会いでした。
僕は人を芸能人に例えるのが得意ではないのですが、今ビデオを観返すと「広〇涼子」に似てたな、と思います。
その時は、自分がいなくなった後釜に若くてこんな美人がくるとはと、己の運命を呪ったものです。
それから数年後、何の偶然かえりこが僕の職場に配置転換でやってきて、僕が先輩として指導することになりました。
えりこは真面目で、けっこうキチッとした性格。
それでもキツい美人というわけではなく、おっちょこちょいな面もありました。
もちろん下心はなくはなかったのですが、先輩・後輩という関係で迫るのはどうしても僕の矜持に反する行為だったので、あくまで仕事は仕事として、後輩への指導役としての態度を取っていました。
と言うとカッコイイのですが、実際にはえりこが僕の後輩になった1年目は「ツンデレゆか」とSEXする仲で、2年目は「元カノひとみ」と付き合っていたから、です。
でもえりこと仲は良くなり、飲みにいって馬鹿話をしたり、メールでのやりとりをしょっちゅうしていました。
その中で、えりこが新人の時から社内のイケメンにアタックされて交際したものの、昨年に別れていたことを知ります。
内心(じゃあ今はフリーなのか)と下心がもたげたのですが、すぐに別の年上男子と付き合いだしたという話を聞き、(さすが美人だと忙しいな)と感心したものです。
しかしえりこは、わずか2年で別の支店への転勤が決まりました。
自分になついてくれる後輩、おまけに美人がいなくなるのは寂しいものの、先輩後輩という関係ではなくなるため、むしろアタックする楽しみができました。
転勤の前日、なぜか職場では追い出し会が開催されず、僕は「ひとみ」にフラれて性欲が相当に溜まっていた時期でもあったので、下心を持ってえりこを誘って飲みに行きました。
僕は当時31歳、えりこは専門学校を出て6年目の26歳。
普通の居酒屋でえりこと仕事の思い出話をしながら、さてどう切り出そうか…迷っていたら、
「あっごめんなさい!デスクに財布を置いてきちゃいました!取りに行きます!」
と言うので、会計は僕が払うし、それなら一緒に会社に戻ろう…となりました。
二人で会社に戻ると、すっかり片付けられたえりこの机の引き出しに財布があり、ひとまず安心。
もう周囲のフロアは誰もおらず、ガランとした薄暗い職場で、ぽつりぽつりと仕事の思い出話になりました。
なんとなくしんみりとなり、えりこも「sucameさんと離れるのは寂しいです」などという話も出たので、そこで「実は僕さ、えりこのことをずっと好きだったんだ。でも先輩だから立場を利用することになると思って、黙って我慢してたんだよね」と口走ってしまいました。
するとえりこは「そうなんですね、ありがとうございます。嬉しいです。なんか余計に寂しくなっちゃいます」と、けっこういい感触。
あのさ、と前置きすると、えりこはこちらを向きました。
どうかな…と思ってゆっくり顔を近づけると、なんと何も言っていないのに、えりこが目を閉じてちょっと口を突き出してきたのです。
ゆっくり顔を近づけると同時にさっと目だけを動かし周囲に誰もいないことを再確認、そのまま唇を押し付けました。
えりこは素直に応じ、両手を腰に回すと、えりこも僕の後ろに手を回し、掌で肩を抱いてきました。
これはOKサインです。
そこで唇に舌をねじ込もうとするとすっと唇がちょっと開き、えりこは僕の舌を受け入れてくれたのです。
そのまましばらく、お互いの背中を手でまさぐり合いつつ、唇から唾液が垂れてしまうほどの濃いキスを交わし続けました。
(つづく)
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